毎日の培地交換が不要
StemBeads EGF
細胞増殖因子は培養条件下では、不安定なケースが確認されています。本製品は、FDAで承認されている生分解性ポリマーであるPLGA[Poly(lactic-co-glycolic Acid)]にヒトEGFを結合させたビーズで、培地中で長期にわたり一定濃度のEGFを徐放します。これにより効率的な神経幹細胞等の細胞の増殖が可能です。また毎日培地交換をする必要がなく、休日の操作が不要で培地使用量も節約できます。
特長
- 培地中に一定濃度のEGF を徐放
- 培地交換は3 日に1 回
- 培地の使用量の節約や休日の操作が不要
性能評価-1
■EGF 量の変化
StemBeads EGF を使用すると、3 日間一定量でEGF が徐放されます。
性能評価-2
■マウス神経幹細胞の培養
EGF を含まない場合(No EGF)、従来法(Soluble EGF)、本製品使用のそれぞれの培地を用いて、マウスの神経幹細胞を1 週間培養し評価しました。上図では本製品使用時に、神経前駆細胞(Nestin+)および神経に分化した細胞(β-Tubulin Ⅲ)が最も多く増殖することが示されています。下図では、本製品がマウス神経幹細胞の培養に最も適していることが示されています。
使用方法
- チューブの底にStemBeads が沈んでいるため、懸濁液を再混合します。
- 培地1ml に対し、20 μlのStemBeads を混合します。
細胞種によりますが、細胞密度は低-中程度になるようにしますと、3 日間培地交換なしで培養可能となります。
FAQ
Q1 | 培地中に徐放されるEGFの濃度はどの程度ですか? |
---|---|
A1 | 培地1 mlに対し、20 μlのStemBeadsを混合した場合、EGFの濃度は10 ng/mlです。実際のデータは性能評価-1を参照ください。 |
Q2 | StemBeadsの細胞/コロニーへの付着が認められます。問題はありますか? |
A2 | StemBeadsは生分解性ポリマーのPLGA[Poly(lactic-co-glycolic Acid)]から成りますので次第になくなり、細胞に悪影響はありません。 |
Q3 | StemBeadsの有効期限はどれくらいですか? |
A3 | 商品到着後、4℃保管で6ヶ月間はEGFの活性は低下しません。 |
Q4 | StemBeadsはどのような細胞に適用できますか? |
A4 | 現時点では、マウスおよびヒト神経幹細胞での適用を確認しています。基本的に、EGFを必要とする細胞(例:がん細胞など)には適用可能と考えます。 |
Q5 | StemBeadsの使用時は、培地が通常時よりも黄色に変色します。何か問題はありますか? |
A5 | 培地の交換頻度が少なく済むために、pHが早く変化して黄色に変色します。このような現象が起こっても、細胞の増殖能や分化に影響は与えませんが、避ける場合には低密度で細胞を播種してください。 |
価格表
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※記載の内容は、'14年2月現在の情報に基づいております。